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アニメ「おそ松さん」を血を流しつつ視聴する

「おそ松さん」2期2話 ちゃんとしてる私とちゃんとした松の話

ちゃんとしてるー!

 

お世話になっております。いかがお過ごしでしょうか。

もう3話放送されてるけど今更2話を見ましたので騒ぎます。一週間早くない…?怖い…

とりあえずあらすじです(そうか~前回なんとなく締まらなかったのはあらすじまとめてないせいだな、よしよし思い出してきたぞ)

 

 

Aパート「祝・就職」

・松代と松蔵が突然「どうして怒っているかわかる?」と6つ子に聞く。2人の望む答えを出せなかった者は乳首を切り落とされる。2人は就職しない6つ子に腹を立てていた。チョロ松だけが残され、期待していると言い渡される。チビ太の屋台でおでんを食べながら嘆く6つ子。しかしその時トド松が動画配信で稼ぐことを思いつく。調子に乗って動画を配信した6つ子だったが、動画は削除されてしまった。一瞬で希望を失った6つ子は本気を出し、失業保険をもらいにハロワへ向かうのだった。

 

Bパート「超洗剤」

・イヤミはパーティーへ向かう道中、服を汚してしまい、デカパン博士にどんなよごれも立ちどころに落とす洗剤を教えてもらう。洗剤を持って逃げたイヤミだったが、6つ子につかまる。パーティーへついていきタダ飯を食う6つ子は洗剤を酒と勘違いして飲んでしまう。帰宅した6つ子は体が透けていき、内蔵だけになる。6人はその上から絵の具で自分たちの顔を思い出して塗るが、どれも変だったり手抜きだったりと上手くいかない。しかし、両親や周囲は彼らの姿を「いつもどおりだ」と話し、6人は抱き合って泣く。

 

1期2話のリフレインというか意識はしてるやろなぁ…っていう話は誰かがしてるだろうし置いとくんですけど……なんていうか…

ちゃんとしてません????どうした???

 

私1期の最終回の時に「結局結論はクソだったけどあのクソなりにあがいた時間もわりに最高だった気がしてくるしクソなりにあがいたのは無駄じゃないと思いたいなぁ」というような話したような覚えがあるんですが、だから結構心配していたのが「2期は1期の続きなのか別物なのか」という点で、1話だと判断できなかったんですけど、2話見た感じだとこれはあの25話の後だなという気がしてきました。

なんて言うんだろう…6つ子のスタンスが明らかに違うし特に松野おそ松のスタンスが1期前半と明らかに違う。

より能動的にクズとして生きていこうとしているし、長男は能動的なクズであることを隠さなくなっている。

別に全然いいことじゃないし開き直りというかやけっぱちの気配も漂うんですが、これってあの1期のお互いのクズさで殴り合ってみたりクズじゃなくなろうと極限まで頑張ってみたりそれで結局クズから逃れられなかったりっていうのがあって、その上に乗っかっている気がするんですよね。1期最終回は…あったんや…

 

あぁこいつ爪隠さなくなったんだなぁって思ったのが

「あぁ、期待という名の暴力ね」

「俺はそういうのからちゃんと逃げ続けてきたから。ようやく効果が出てきたよね」

「ダメ人間は誰にでもなれるの、でもクズは努力が必要」

チョロ松が今更そんなことに気づいていないのがびっくりなんですが(それでこそチョロちゃんだぜと私は拍手を送った)、松野おそ松はずぅっと「クズであること」に対し能動的というか自覚的というかだった。努力してアレ。「努力」を何と定義するかは人によると思いますが、自覚的であることを伏せながら根回しを続けていたわけですよ「なごみ」っていうんですけどね。

彼は自意識を「扱いやすい」と言うとおり、状況をきっちり把握した上で、コントロールするのが上手い。それを今まではぼんやりと、気づいていない兄弟がいるのなら隠して、有効活用したほうがよいときにはカードを切って、ってやってたんですけど、何だろう……「手紙」でミスしたせいかな…戦法を変えましたねこいつ……

もうひとり結構な努力家がトド松くんなんですけれど、彼もスタバァなどを経てその努力の方向が欲望に忠実になったわけで、今回の彼の「一生しんどい思いはしたくないの!!……じゃあね!!」はめちゃくちゃにかっこよかったですね……覚悟決めてクズになろうとしている……

パワーを感じるんですよ、気合?何なんだろう「クズ、おおいに結構!それでも生きてやるぜ」みたいなやつ。すごいちゃんとしてる……ちゃんとしてるんですよ何かが。

 

思い出したどうでもいい話なんですが、私は就活が上手くいかず出した履歴書が一旦ほぼ全滅し、これは完敗も視野に入れなくてはいけないのでは?と思い始めた頃、就活と並行してとりあえず「好きなことで、生きていく」方法を死ぬ気で模索したことがあります。ブログを作って児童書の書評をまりまりと書いて仕事用のメアドを貼ってWEBライター募集に片っ端から応募していた……全くゼロからのTwitterで何人フォロワーを増やせるか試した…雌伏の時期を過ごすバイト先の下見に行った……腹を括った時の人間の行動力はすごいぞ……!実にならなかった上に結局就職できたのでいいんですけど、あの時の座った目での「へへへ…生きてやるぜ…」みたいな感じはなかなか自分でも面白い感じがありました。使ったことのない化粧品のレビューとか書いてる時最高にハイでしたね。社会の闇が見えるのでおすすめしません。

 

閑話休題。なんというか、変にたくましさが見えてきているこいつらがどう転がっていくのかが楽しみです。心臓に「割れ物注意」って貼っちゃう一松くんとかね……そうだよね君はサイレント繊細チンピラだもんな……割れないように努力する前に人に努力義務を課すんだね……そういう居直りもアリだね……めっちゃクズだと思うけど嫌いじゃないよ…

 

そうそう、超洗剤の話なんですけど。

なんていうのかなぁ前回「ちゃんとしてる」ってとどのつまり何なのって話をしたんですけど、今度は「結局“おそ松”って何なの」みたいなことをやってて。

全部とっぱらったら内蔵なわけですよ。顔じゃないし着てるものじゃないしそれでも松野おそ松を松野カラ松をそれぞれたらしめてるものがあるわけで、何なんだろうってなると内蔵レベルの話になる。自認ではわからないところがあるんですよ。みんな泣いてたけど、怖いんだか救いがあるんだか。だって何かしらが彼らを個体として分けていることは確かなわけで。「君の顔とか服とか別に知らんけど君は君だね」って言ってもらえるのはそれはそれでありがたいのでは…という気もしてくる。やっぱり嫌かな…う~ん哲学の域まで来てしまったな……

とはいえここまで自覚的にクズをやって「期待」の存在もその暴力性もきちんと把握した上でそのへんがゆるい弟どもを縛っていた長男が「で、お前って結局何なんだよ」って改めて言われるのってだいぶヘビィな気持ちにはなりますね。本当何なんだよ……今はとりあえず待機していようと思います。続きをください…

 

しかしなんというか、こういうことを言っていると「考えすぎwwww」とか言われてきたわけですけれども、もうここまでくると「自意識」あたりの盛大な答え合わせみたいになってきていていっそ楽しいみたいなところがあります。考えててよかった…という感じですがまぁそれ以上でもそれ以下でもないので今後とも穏便に宜しくお願いいたします。考えるのは自由だ……

 

お粗末様でした。